• 医学文献のコピー、複写サービスはインフォレスタ!早くて確実!
  • space
  • 会社概要
  • アクセス
  • サイトマップ
  • ログアウト
医学文献のコピー、複写サービスはインフォレスタ!早くて確実!

【解説】アルツハイマー型認知の新しい症治療薬 メマンチン

 ▼まずログインして下さい▼
 このパスワードをブラウザに保存

【ID・PASSをお忘れの方】 こちら からお願いします。

アルツハイマー型認知の新しい症治療薬 メマンチン

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
【1】アルツハイマー型認知症の治療
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=

認知症の患者数は世界的にも爆発的に増加しており、
世界で2,430万人とされ、日本でも現在200万人を超え、
2025年には330万人に達するものと予想されています。

85才以上の高齢者では3~4人に1人が認知症であるといわれています。

この認知症の中でも60~75%を占めているのが
アルツハイマー型の認知症患者です。

記憶障害などの中核症状と、徘徊などの行動異常を来す周辺症状とがあり、
進行型で完治は難しいとされています。

従って治療の中心も、中核症状の進行を遅らせ、
周辺症状による家族などの社会的な負担を軽減することに
重点がおかれています。


=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
【2】メマンチン(Memantine)
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=

2011年に入り、いくつかの治療薬が承認・発売されるようになりました。

なかでも、メマンチンと同時に承認された
アセチルコリンエステラーゼ阻害薬であるガランタミンにつきましては、
すでに2011年6月8日号の本解説で紹介しています。

メマンチンは、こうしたアセチルコリンエステラーゼ阻害とは
異なる薬理作用を持つもので、独自な作用を持っています。
『参考文献:【IFI_071】~【IFI_072】』

メマンチンは、アダマンタン誘導体を有する
非競合的NMDA(N-methyl-D-asparate)受容体阻害薬です。

刺激伝脱物質であるグルタミン酸の受容体の一つであるNMDAは
海馬に多く存在し、記憶の増強作用があります。

これが減少することにより記憶障害(認知症)が発症するとされています。

グルタミン酸受容体が異常蛋白により刺激され、神経細胞に毒性を
持つようになりますが、この受容体にメマンチンが結合すると
グルタミン酸の興奮毒性を阻止し、細胞内への過剰なCaイオンの流入を
阻害して神経細胞の障害や細胞死を防ぐという薬理作用を持っています。
『参考文献:【IFI_073】~【IFI_077】』

神経保護作用についても報告されています。
『参考文献:【IFI_078】』

メマンチンは1960年代に低血糖の薬剤として開発されましたが、
薬効が証明されず、改めて1972年にパーキンソン病の治療薬として
ドイツで再発見されました。

ドイツや米国で抗パーキンソン薬として承認されましたが、
やはりあまり効果が無く、再度忘れられてしまいますが、
1990年代にアダマンタン化合物の一つとして
アルツハイマー型認知症治療薬としての大規模臨床試験などが行われました。

その結果中等度~高度のアルツハイマー型認知症の
病状進行を遅らせる効果が示されました。
『参考文献:【IFI_079】』

これを受けて2002年に欧州で、2003年には米国で承認されるに至りました。

エビデンスを示すレビューとして名高いコクランの
システマティックレビューも作成され、中等度~高度のアルツハイマー型
認知症に効果のあることが示されています。

このレビューは、診療ガイドラインをインターネットで公開している
Mindsのコクランレビュー欄で、日本語の抄録を読むことができます。
(http://bit.ly/qfIJM9)

2009年には、日本神経学会など4学会が、
早期承認を求めて嘆願書を作成しています。

これらから、2011年1月に日本でも承認され、
3月には製品として販売されています。
(医薬品医療機器総合機構承認情報は http://bit.ly/p21oPT)

国内での臨床試験も進行し、『参考文献:【IFI_080】』
日本神経学会などの作成する「認知症疾患治療ガイドライン」でも、
従来用いられていたドネペジルや、同時に承認されたガランタミンなどと
並んで、推奨度Aとしています。

ドネペジルとの併用が効果的です。
『参考文献:【IFI_081】』

周辺症状への効果も期待でき、行動・心理症状評価スコアの
改善を認めたとする報告もあります。
『参考文献:【IFI_082】』

家族など介護者の負担が軽減する可能性もあり、その点でも期待されます。

▼お取り寄せになりたい参考文献にチェックを入れて下さい。

ALL CHECK ALL CLEAR
【IFI_071】
論題:   認知症の治療薬
著者:   東海林幹夫(弘前大学 大学院医学研究科脳神経内科学講座)
誌名:   臨床と研究(2011年88巻6号691頁~696頁)
部数:  
【IFI_072】
論題:   認知症の現状と展望 EBMに基づく認知症の薬物治療の評価
著者:   東海林幹夫(弘前大学 大学院医学研究科脳神経内科学講座)
誌名:   Geriatric Medicine(2009年47巻1号47頁~52頁)
部数:  
【IFI_073】
論題:   アルツハイマー病 基礎研究から予防・治療の新しいパラダイム 臨床編 
アルツハイマー病の治療・管理 薬物療法 塩酸メマンチン
著者:   山崎恒夫(群馬大学 医学部脳神経内科)
誌名:   日本臨床(2008年66巻増刊1 アルツハイマー病号417頁~421頁)
部数:  
【IFI_074】
論題:   向精神薬 最新の動向 重要疾患・薬物療法トピックス アルツハイマー病の薬物療法
著者:   木村真人(日本医科大学千葉北総病院 メンタルヘルス科)
誌名:   医学のあゆみ(2011年236巻10号980頁~985頁)
部数:  
【IFI_075】
論題:   神経治療学のブレークスルー 神経疾患の新規治療 認知症治療の展開
著者:   高橋智(岩手医科大学 医学部内科学講座神経内科・老年科部門)
誌名:   神経治療学(2010年27巻6号821頁~825頁)
部数:  
【IFI_076】
論題:   アルツハイマー病治療薬の現状と期待される治療薬 メマンチン
著者:   北村伸(日本医科大学武蔵小杉病院 内科)
誌名:   老年精神医学雑誌(2010年21巻12号1322頁~1329頁)
部数:  
【IFI_077】
論題:   認知症の新しい治療 薬物治療-中核症状 抗ChE-I剤とメマンチンの現状
著者:   高橋智(岩手医科大学 内科学講座神経内科・老年科分野)
誌名:   Modern Physician(2010年30巻9号1139頁~1143頁)
部数:  
【IFI_078】
論題:   治療の最前線 痴呆 メマンチンによる神経細胞保護作用
著者:   大野知親(第一サントリー生物医学研究所)
誌名:   Brain Medical(2004年16巻1号41頁~47頁)
部数:  
【IFI_079】
論題:   Memantine in moderate-to-severe Alzheimer's disease
著者:   Reisberg, Barry・Doody, Rachelle・Stoffler, Albrecht・Schmitt, Frederick・Ferris, Steven・Mobius, Hans Jorg(Department of Psychiatry, New York University School of Medicine, New York 10016, USA)
誌名:   The New England journal of medicine(2003年348巻14号1333頁~1341頁)
部数:  
【IFI_080】
論題:   メマリー錠 NMDA受容体拮抗アルツハイマー型認知症治療剤
著者:   松井大樹・木原哲郎(第一三共 プロダクトマーケティング部)
誌名:   BIO Clinica(2011年26巻5号426頁~429頁)
部数:  
【IFI_081】
論題:   アルツハイマー病に対するメマンチン治療
著者:   西村正樹(滋賀医科大学分子神経科学研究センター 神経難病病因学)
誌名:   日本医事新報(2011年4537号62頁~63頁)
部数:  
【IFI_082】
論題:   認知症の基礎と臨床 今年から使われるアルツハイマー病治療薬
著者:   藤本健一(自治医科大学 内科学講座神経内科学部門)
誌名:   BIO Clinica(2011年26巻5号411頁~415頁)
部数:  
ALL CHECK ALL CLEAR

FAX送信: 希望しない  希望する  FAXのみ希望
 確認