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文献について その3(論文の読み方)

先週・先々週と、医学論文に関する基本的なマメ知識をお伝えしてきましたが、
弊社のメールを読んでいただいた方から、もっと教えて欲しいとのご要望を
たくさんいただきました。
今回は医学論文をもっと身近に感じていただくために、
「論文の読み方」を紹介します。
論文の読み方を知り、論文に今より親しめるようになると、
より一層強力な営業ツールになるかもしれません…。
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◆◆原著論文の構成◆◆
論文は、ほぼ書き方が決まっています。
小説などのように自由形式で、ドラマチックに次々と話が展開してゆき、
二転三転…ということは決してありません。
一般に原著論文は、
①目的
②背景
③手法
④結論
⑤参考文献
このような構成で出来ています。
研究者が論文を書くときも、ほぼこの構成を守ります。
◆◆著者◆◆
一般に原著論文は三ページぐらいのものから、
場合によっては百ページを超えるものまで存在します。
よくそんなに書けるなあ…と関心してしまいますが、
論文の多くは、一人ではなく、複数の著者によって執筆されています。
一般的に、一番最初に名前を挙げられている人が、
その研究の中心人物です。
『第一著者』という言い方をします。
決して五十音順に名前が並べられているわけではありません。
その順番には、意味があるのです。
◆◆論文の読み方◆◆
論文を読んでみましょう。
と言っても、取り寄せた文献を一から十まで全部
一語一句もらさず読む…というのは、難しいと思います。
そこでインフォレスタがカンタンに論文の要点を掴むコツをお伝えします。
さて、論文の構成は、
①目的
②背景
③手法
④結論
⑤参考文献
で出来ていると上に述べました。
これらの中で、読んでおくべき箇所は、
①目的と④結論です。
論文によっては本文の前に、「要旨」(Abstract)で概要趣旨を
説明していることもあります。
①目的は、「はじめに」「緒言」「研究目的」と表現されている場合が多く、
英語論文では、「introduction」「objective」などと表現されています。
④結論は、「考察」と表現されている場合もあれば、「おわりに」と表記
されている場合もあり、英語論文では、主に「conclusions」です。
究極のところ…
①目的で挙げていることに反して、
最後、④結論で大どんでん返しが起こった!
などということは、あり得ません。
なので、論文は最初と最後を抑えておくと、
大まかな内容は把握できるはずです。
◆◆参考文献◆◆
さて、最後に必ず書かれているのが、参考文献です。
その論文を書くに当たって参考にした文献や資料が、書かれています。
ここを読むと、その研究分野で著名な研究者の名前が分かることが多いです。
よく名前が出てくる人は心のメモに刻んでおくと必ず良いことがあります!

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